2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

大江健三郎「後退青年研究所」+三島由紀夫「雨のなかの噴水」+小川国夫「相良油田」(講談社文芸文庫編『戦後短編小説再発見1・青春の光と影』ISBN:4061982613)

大江健三郎「後退青年研究所」。「後退青年」をどう捉えるかかな。 三島由紀夫「雨のなかの噴水」。たまたま今日噴水公園に寄ったので、小説の情景を思い浮かべやすかった。少年の欲望、少女の欲望。欲望からの自由。 小川国夫「相良油田」。先生が出てくる…

余波

メモ →the French election http://instapundit.com/archives/023333.php the aftermath of France's E.U. referendum http://instapundit.com/archives/023341.php http://instapundit.com/archives/023346.php

太宰治「眉山」+石原慎太郎「完全な遊戯」(講談社文芸文庫編『戦後短編小説再発見1・青春の光と影』ISBN:4061982613)

太宰治「眉山」。「僕」が病気にかかって寝込む前後でガラッと変わる。 石原慎太郎「完全な遊戯」。最後の展開でヒヤッとする。

Non!

→http://www.asahi.com/international/update/0530/003.htmlとりあえずメモ →http://instapundit.com/archives/023324.php

松本清張「西郷札」+梅崎春生「赤い駱駝」+立原正秋「手」+小泉八雲「耳なし芳一のはなし」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

松本清張「西郷札」。清張の初期の作品ではあるけど、この時点ですでに清張だなぁ。人間を描いてる。 梅崎春生「赤い駱駝」。面白かった。冒頭の潜水艦の話が最後に生きるとき、すーっと小説全体が落ち着く。すごいなぁ。 立原正秋「手」。奇妙な話。ちょっ…

Oui?Non?

→http://www.asahi.com/international/update/0529/006.html?t どうなることやら。

永井龍男「青梅雨」+井上靖「補陀落渡海記」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

「青梅雨」はすーっと心にしみる。素晴らしい。最後の最後での新聞への皮肉も効いている。新聞への皮肉という面ではこの短編全体が皮肉なのだろうけど。

島田雅彦『美しい魂』(新潮社ISBN:4103622059)

ゆっくり読んでいたら、装幀の画を気に入り、内容よりも装画のほうが勝っているのではないかとすら…。まぁ、内容も負けてなくて、カヲルと不二子の恋話は面白かったです。でも、泣けなかった。恋話の中にいろいろと含まれているけど、恋話として楽しめばひと…

どうなってんだよ、日本代表!

→http://www.asahi.com/sports/update/0527/141.html?t http://www.asahi.com/sports/update/0527/114.html UAE戦、なんだかんだ言われるんだろうけど、どう考えても攻撃陣がダメだ。攻撃陣がダメといっても、それが全部FWや司令塔のポジションの選手に…

中島敦「山月記」+「狐憑」+山本周五郎「ひとごろし」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

中島敦は漢文の素養がスゴイ。物語世界がしっかりと描写されている。「狐憑」の最後は壮絶。 山本周五郎はひょうひょうと語る感じがある。人殺しと叫ぶ様子がなんとも滑稽に写る。最後は教訓話に落ち着いているんでそこがちょっと…。

フランスでどうなることやら。 メモ(EU憲法) id:fenestrae:20050526#J3Soir 欧州憲法条約批准国民投票 J3 夜 id:fenestrae:20050526#TraiteJ3 仏、欧州憲法条約批准国民投票−J3

川端康成「死体紹介人」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

意外とふつうの話。英和辞書に書かれたアンダーラインのくだりから始まるのが粋かも。あとはそこかしこにユーモアやへんな見方があるのが面白い。 若い娘の贋骨にすると聞きながら、医者の妻らしく笑って、 「ちょいと待つてね。そのまま焼いちや勿体ないわ…

芥川龍之介「疑惑」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

グイグイと物語に引っ張られていく快感。 私は何時もの通りランプの前にあぐらをかいて、漫然と書見に耽ってゐると、突然次の間との境の襖が不気味な程静に明いた。 部屋の中には、唯、ランプの油を吸ひ上げる音がした。それから机の上に載せた私の懐中時計…

スティーヴン・ランズバーグ『ランチタイムの経済学』(日経ビジネス人文庫ISBN:453219248X)

面白いかどうかは分からないけど、経済学の思考方法というのが垣間見れるんじゃないか。非常に素朴だけど、ストーリーによって相手に伝えることは重要。クルーグマンしかり。 三輪芳朗『誰にも知られずに大経済オンチが治る』(ちくま新書ISBN:4480059504)も…

森鴎外「百物語」+谷崎潤一郎「秘密」(浅田次郎編『見上げれば 星は天に満ちて』文春文庫ISBN:4167646056)

「百物語」。ユーモアに溢れている感じもあるし冷笑的でもある。まさに傍観者が書いた感じが出てる。 「秘密」。秘密は秘密であることにおいて意味をなす。当たり前なことだけど。そんなことはどうでもよくて、女装することで世界観が変わるってことや道をた…

夕方になると天気が崩れるパターンは嫌だなぁ。

保坂和志『明け方の猫』(中公文庫ISBN:4122044855)

独特の世界を走り続けていて、さすが。「揺籃」は未発表だったそうだけど、若さがあっていいなぁ。現在の保坂和志の小説は、独特の世界が確立されてしまっている分、その若さが目新しかった。

中西寛『国際政治とは何か』(中公新書ISBN:4121016866)

国際政治のお話。そりゃそうだ。主権国家体制、国際共同体、世界市民主義の三つの構造が重なり合ったものとして国際政治を捉える。国際政治の来歴を振り返った後に、安全保障、政治経済、価値意識の三つの位相において三つの構造がどう現れてくるのかを見る…

ドタキャンは良くないよ、何事においても。

ポール・クルーグマン『良い経済学 悪い経済学』(日経ビジネス人文庫ISBN:453219010X)

なんとなく再読。良い本なんでしょうね。国際経済学を勉強しているとふつうの内容の気がしてならないけど。本に書かれている「競争力」の話は、いまの日本にも応用できるといえるのかな。中国脅威論がしばしば現れるから。 伊藤元重が解説に引用していたけど…

なんとなくLed Zeppelinのファーストアルバムasin:B000002J01。ロックっていいなぁ。メモ1 →レッド・ツェッペリン - Wikipediaメモ2 small pox=天然痘

古井由吉『槿』(講談社文芸文庫ISBN:4061983334)

すごい小説だった。中年男性と3人の女性の関わりが中心的なストーリーではあるんだけど、むしろ中年男性がふと立ち止まってあるいは寝床で考えることが心に残る。小生は若僧なので心に残るというのはおおげさかもしれないけど。なんだかもう一度読まないと…

田中明彦『新しい中世−相互依存深まる世界システム』(日経ビジネス人文庫ISBN:4532191734)

冷戦とポスト冷戦、アメリカの覇権とポスト覇権。それらの変化の間に進む相互依存とその制度化。そんな二十世紀後半の世界システムのあり方を見ながら、著者は相互依存を中心的なものとして現在の世界システムを捉えようとする。その概念として「新しい中世…

あたりまえだけど、今日は月曜日。週始めは疲れる。 ゆっくりゆっくり古井由吉『槿』(講談社文芸文庫ISBN:4061983334)を読んでいる。http://d.hatena.ne.jp/warmheart/20050513で松浦寿輝の小説を想起すると思っていたら、解説が松浦寿輝だった。まだ小説も…

殊能将之の作品を再読

『ハサミ男』(講談社文庫ISBN:4062735229)を再読したので、なんとなくそのまま『美濃牛』(講談社文庫ISBN:4062737205)、『黒い仏』(講談社文庫ISBN:4062739364)を再読。改めて読んでも面白かった。ミステリ部分以外で楽しめるのが良いんだと思う。読んでいる…

曇り。 恥ずかしながら、The Beatles『Revolver』(asin:B00005GL0Q)を初めて聴く。知っている曲もあったけど、アルバムをフルに聴くのは初めて。ビートルズのファーストから順々に聴いていくとちょっと違和感があるのは分かるけど、現在のポップ音楽の感覚か…

殊能将之『ハサミ男』(講談社文庫ISBN:4062735229)

再読してみるときちんとミステリとして作られているなぁと感心する。でも、ミステリとして読むよりも、ジャーナリズムへの批評や小説や音楽の多くの言及といった細部を楽しめる。XTCが出てきたり、ビーチボーイズ、ジャネット・ジャクソンまで出てくる。…

境界

今日も寒い。へんな天気だ。古井由吉『槿』(講談社文芸文庫ISBN:4061983334)を読み始める。少し読んだところで松浦寿輝の小説を想起した。中年の悲哀というのはこのころからあったんですね。古井由吉の場合は境界の向こう側には行かないところで踏みとどまる…

レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』(ハヤカワ文庫ISBN:4150704511)

なんとなく読んでみた。村上春樹が影響を受けているというし、マーロウが格好良いとかいうし、それなら読んでみるかという感じ。まぁ、ふつう。だいぶ前の小説だということを考えるとやはり良い小説。だけど、こんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど…

the long goodbye

寒い。せめてもう少し暖かいほうが。