2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小野正嗣「ムク」(『新潮』12月号)

場所の記憶、歴史、個人の記憶といったことが重層的に描写される。文章が小野正嗣独特の表現方法なのでとっつきにくい部分もあるけれども、それでも面白いところがある。最後まで読むとなんかすっきりというか、ひとつの形としてまとまったという感じはある…

岡田利規「三月の5日間」(『新潮』12月号)

思ったより面白かった。 最初の部分、若者たちが酔っ払って大声を出しながら電車、駅、そして六本木からライブハウスへと向かう描写がよかった。ああこういう感じってあるよなぁと思った。 映画館での描写がいまいちよく分からなかった。なぜライブハウスへ…

小野正嗣『にぎやかな湾に背負われた船』

にぎやかな湾に背負われた船 (朝日文庫)作者: 小野正嗣出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2005/10/13メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (19件) を見る 「にぎやかな湾に背負われた船」と「水に埋もれた墓」を収録。 表題作は三島賞を受賞…

玄侑宗久『御開帳綺譚』

御開帳綺譚 (文春文庫)作者: 玄侑宗久出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/11/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (13件) を見る 「御開帳綺譚」と「ピュア・スキャット」を収録。 「御開帳綺譚」が面白かった。記憶のあいまいさ(不安定さ)、心の揺…

Sexsmith&Kerr『Destination Unknown』

Destination Unknownアーティスト: Ron Sexsmith,Don Kerr出版社/メーカー: Thirty Tigers発売日: 2005/09/06メディア: CDこの商品を含むブログ (9件) を見る なんだかんだ言って、こういうフォークのような、カントリーのような良質なポップミュージックを…

平野啓一郎「顔のない裸体たち」(『新潮』12月号)

数ヶ月前に発表されたようなどう反応していいのだか分からない類の短編ではなく、オーソドックスな中篇。 内容は、ある事件についてのお話、と言っていいのだろうけど、語られているのはその事件そのものというよりもその事件へと至るまでの女と男について。…

平野啓一郎『葬送』

葬送 第一部(上) (新潮文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07/28メディア: 文庫購入: 27人 クリック: 128回この商品を含むブログ (50件) を見る葬送 第一部(下) (新潮文庫)作者: 平野啓一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/…

W・チャン・キム+レネ・モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略』

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)作者: W・チャン・キム,レネ・モボルニュ,有賀裕子出版社/メーカー: ランダムハウス講談社発売日: 2005/06/21メディア: 単行本購入: 21人 クリック: 289回この商品を含むブ…

John Coltrane『Soultrane』

ソウルトレーンアーティスト: ジョン・コルトレーン,レッド・ガーランド,ポール・チェンバース,アート・テイラー出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2004/09/22メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る 初心者の僕が…

奥泉光『「吾輩は猫である」殺人事件』

『吾輩は猫である』殺人事件 (新潮文庫)作者: 奥泉光出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (43件) を見る 夏目漱石『吾輩は猫である』の結末部分から、続くような形で展開していく。文体も模…

メモ

東証、障害。