責任に時効なし

責任に時効なし―小説 巨額粉飾

責任に時効なし―小説 巨額粉飾

読了。
ふつうに経済小説として読んでも面白いかも。
前半の「逆さ合併」による含み損の解消スキームとか、勉強になるし。
まぁ、途中に挟まれる女性との関係なんてのはご愛敬としても、それなりに面白いのでは。
実際の某社と比較して読むのもいいのだろうし。
う〜ん、とにかく評価は難しい。
著者は真相を世の中に示したかったのだろうけど、それならノンフィクションで書いてほしい気がするし、題名にもなっている「責任に時効なし」が当然ながら著者自身にも跳ね返ってくるものであれば、第三者に書いてもらうのもひとつの手だった気がする。とにかく当事者が書くというのは微妙な立ち位置だなぁと。
いずれにしても、ガバナンスのあり方とか、企業倫理のあり方とかいろいろな論点はあるんで、重い内容でもある。