古井由吉『槿』(講談社文芸文庫ISBN:4061983334)

 すごい小説だった。中年男性と3人の女性の関わりが中心的なストーリーではあるんだけど、むしろ中年男性がふと立ち止まってあるいは寝床で考えることが心に残る。小生は若僧なので心に残るというのはおおげさかもしれないけど。なんだかもう一度読まないと、小説の構造云々については語れないなぁと。まぁ、でも、松浦寿輝の解説にあるように、「白い鞄」の出てくるところはたしかに面白かったし印象に残る。

メモ
「おとがい」の意味