2005-08-10から1日間の記事一覧

中村文則「ロングインタビュー・小説家としての決意」(『文學界』9月号)

芥川賞受賞ということでインタビュー。受賞作「土の中の子供」を読んだことはないんですが、「悪意の手記」は確か読んだことがあります。そのときの印象は、書きたいことがうまくストーリーとなじんでいないなぁと。ゴツゴツした感じがありました。受賞作は…

「特集 落語探究」(『文學界』9月号)

え〜、正直、落語はまったくしらないです。ドラマ「タイガー&ドラゴン」を見てたぐらいです。でも、一応、興味はあって、それはドラマの影響も少しはあるんですが、それ以外にもたとえば町田康の作品を読むとき落語の影響があるなぁと感じるわけで、そして…

絲山秋子「沖で待つ」(『文學界』9月号)

太っちゃんとの思い出が語られるわけだけど、地の語り口(です、ます調)が効果的だったり、しゃっくりの感じが文としてきちんと出ていて、それだけでもいい。でも、やっぱり太っちゃんとの最後の会話(幽霊?との会話)を読むと、じわじわと感動が沸いてく…

松浦寿輝+絲山秋子「『文』の生命線」(『新潮』9月号)

実力派だと私が思っている二人の作家の対談。文と身体感覚に関するところは面白かった。嗅覚へのこだわり、言葉の物質的な存在感について、日本語の書字体系について。