北村薫『詩歌の待ち伏せ1』

詩歌の待ち伏せ 1 (文春文庫)

詩歌の待ち伏せ 1 (文春文庫)

 北村薫が詩歌との出会いを書くという趣旨。北村薫が出会ってしまったそのときの感覚を言葉に丁寧に置き換えて、その言葉を通じて読者も詩歌の世界へといざなわれる。文章から北村薫の思いみたいなのがすごく感じられていい。
 この詩歌であったり文章であったりに対する丁寧な応対の仕方というのは『空飛ぶ馬』から一貫していて非常に好感がもてる。
 文庫のカバーイラストが落ち着いた感じで良い。