群像1月号

星野智幸「在日ヲロシヤ人の悲劇」
 ざっと読んだ感想。 
 相変わらずというか政治性が強い。言い換えれば、ちゃんと現実にコミットした上で小説を書いていると言える。政治というのは結局のところ言葉だし、世の中の制度を形作っている法も言葉だし、だからこそ小説はその言葉に関してきちんと考えた上で書かれねばならないのかも。
 「ニセモノ」や「本物」という話が出てきたときは『ロンリー・ハーツ・キラー』を思い出した。だけど、今回は家族というものが導入されている。