大江健三郎『同時代ゲーム』

同時代ゲーム (新潮文庫)

同時代ゲーム (新潮文庫)

 6つの手紙として書かれていて、そのなかで村=国家=小宇宙の神話と歴史を物語る。
 正直長いんだけど、読み応えは十分。まさに神話と歴史ということで、壊す人などについて物語られ、最後には未来、過去、現在が入り混じることになる。
 「とんとある話。あったか無かったかは知らねども、昔のことなれば無かった事もあったにして聴かねばならぬ。よいか?」という感じ。
 真摯に小説というものについて考えて、それを実践しているなぁと思えた。