村上春樹『スプートニクの恋人』

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

 「ぼく」がすみれとの関係を物語る。こちら側とあちら側という村上春樹作品ではお馴染みの考え方が出てきたり、クラシック音楽がちりばめられていたり、いろいろと春樹作品の道具立てが出てくる。すみれとミュウという女性ふたりの関係性は「ノルウェイの森」に似ているところもあるし、すみれが突然消失し電話を待ち続けるのは「ねじまき鳥クロニクル」に似ているところもある。とにかく村上春樹ワールド。結構この作品は好き。