大江健三郎からのつながりで読んでみたら、すごかった。
「狂気について」、「文法学者も戦争を呪詛し得ることについて」、「人間が機械になることは避けられないものであろうか?」や「寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか」の暴力に対する嫌悪や人間の機械化に対する嫌悪は感動を覚えるほどの力を持っている。いまの時代にここまではっきり簡明に表明できるひとは少ないのではないだろうか。
渡辺一夫はバトンを後世につなげようという思いをもっていただろうし、その影響を受けて大江健三郎も次世代にバトンをつなげようとしている。私はそのバトンをきちんと受け取りたい。