松浦寿輝『半島』
 唐突に「しかし〜」と始まるけど、すーっと小説世界に入り込める。そして、いったん小説世界に入り込むと、そこには小説でしか書けない(映像化が難しい)異空間が広がっている。僕は中年ではないけど、中年のなんともいえない状況というものを感じることができた気がした。
 いずれにしても、小説らしい面白い小説だった。