内田百輭「鹿児島阿房列車 前章」(『阿房列車』ちくま文庫ISBN:4480037616)

阿房列車―内田百けん集成〈1〉   ちくま文庫

阿房列車―内田百けん集成〈1〉 ちくま文庫

 もっと古い、私などの生まれる前の話に、傘屋の幸兵衛と云う者があって、瓶井の塔から飛行機の様な物に乗って空に飛んだそうである。発動機がついていたのではないだろうから、滑空機の趣向だったのだろう。(p.131)

 読みながら、飯嶋和一『始祖鳥記』を思い出す。たぶんこの本の元になった史実だろうなぁ。